ローカルベンチマークってご存知ですか?
最近、ローカルベンチマークを使う機会が増えてきたので、その自分なりの使い方ってやつを書いてみようと思います。
それでは、見ていきましょう。
Contents
ローカルベンチマークとは
経済産業省のホームページに説明がありますので、それを引用します。
ローカルベンチマークは、企業の経営状態の把握、いわゆる「健康診断」を行うツール(道具)として、企業の経営者等や金融機関・支援機関等が、企業の状態を把握し、双方が同じ目線で対話を行うための基本的な枠組みであり、事業性評価の「入口」として活用されることが期待されるものです。
経済産業省のホームページより
具体的には、「参考ツール」を活用して、「財務情報」(6つの指標※1)と「非財務情報」(4つの視点※2)に関する各データを入力することにより、企業の経営状態を把握することで経営状態の変化に早めに気付き、早期の対話や支援につなげていくものです。
要するに、定量情報と定性情報から会社の実態を明らかにし、金融機関や支援機関と共有するためのツールが「ローカルベンチマーク」なのです。
定量情報に関するシート
定量情報に関するシートはこんな感じです。
決算数値から、同業他社と比較して優れているのか劣っているのかを、収益性・生産性・安全性を測る指標を使って点数化してランクを出します。
定性情報に関するシート
定性情報に関するシートはこんな感じ。
会社の事業内容やトップの考え方など、ビジネスモデル俯瞰図や4つの視点から数値では説明できない会社の内容をまとめます。
このツールを使うメリットは、一般的に会社内容を把握するにあたって押さえないといけない項目を漏れなく把握するにはよくできたツールです。
ただ、これを埋めて終わり、ではもったいないわけです。これを使うことで会社の成長につなげてこそ意味があるツールなのです。
ローカルベンチマークの使い方
ではひとつづつ見ていきましょう。
現状認識、問題点の把握
ここでロカベンにある項目について、会社の強み・弱みや、会社にとっての機会(追い風)や脅威(逆風)となる項目を洗い出します。
経営目標の策定
次に、経営目標、つまりどんな会社になりたいのかを明確にします。
ここが明確でないと、課題が定まらず、さらにはどう行動していくかが定まりません。
ちなみにここでの目標とは、損益目標だけでなく、事業承継等を目標としてもかまわないと思います。
外部環境や内部環境の整理
「現状認識、問題点の把握」で整理した情報から、会社の取り組み項目を考えていきます。これが、次のステップでの経営課題の策定の元ネタになるわけです。例えば機会に対して強みを生かす取り組み内容、といった具合です。
経営課題と対応策の策定
「外部環境や内部環境の整理」で、内外環境の分析から取り組み案が出てきたわけですが、その中でも、経営目標を達成するために特に重要な項目をクリアすべき経営課題として策定します。
その上で、経営課題をクリアするための行動計画を立てていきます。 ここでのポイントは、「現状→経営課題の解決→経営目標の達成」というストーリー性あるかということです。ストーリー性があるということは、経営目標達成までの道筋がはっきりすることになり、皆がやる気を出しやすくなります。
まとめ
こんな感じで、ロカベンは計画を立てるきっかけとして、とても使いやすいツールなのです。
結局のところ、「現状把握→目標とのギャップの認識→ギャップを埋めるために必要なことを洗い出す→方向性を定める→実行→現状把握・・・」という一連の流れを繰り返し、成長し続けていこうとすることが大事で、支援する側としても、ロカベンを通じて対話を深めることで会社の成長に寄り添っていくことが大事なのだと思います。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。